もうすぐ-橋本紡 著

Posted by admin on 2012年5月17日 in いろいろ |

本屋で何の気なしに手に取ったのが、橋本紡さんの『もうすぐ』でした。
一応、普通の小説なのですが、扱っている内容は非常に重たいものでした。
今の私にはショッキングな内容でもありました。

ネット新聞社に勤務する篠原由佳子が、産婦人科医が過失致死で逮捕された医療事故を調べるに辺り、出産に関する様々な話を取り上げていました。

私自身は医療とは全く関係のない世界にいますし、お恥ずかしいことに妊娠事情や出産事情をほとんど知りません。
少なくとも、この本を読む限りでは、不妊治療やお産難民のことは言葉でしか知らないくらいでした。

私は現在35歳ですが、まだ子供はおりません。
欲しいとは思っていますが、授からなければ授からないで仕方がないと楽観的にも考えています。
身内の子供や友達の子供を見れば当然欲しいと思いますが、精神的にずたずたになる不妊治療は避けたいと考えてしまいます。

『もうすぐ』の中では、35歳と36歳、36歳と37歳では、初産での妊娠の確率は全然違ってくると書かれていました。
やはりそういうものなのだろうかと、少しだけ恐怖心も覚えてしまいました。

ここまで描くからには、詳細に取材をしたのだと考えますが、認めたくもない内容でもありました。
リスクは抱えるけれど、果たして本当に妊娠は難しいのか?
読んでいる間、ずっとこれだけが頭の中でぐるぐる回っていました。

妊娠・出産の現状の一部を知るのに、一つの切欠にはなりましたが、最後まで読んでも心に引っかかりが残りました。
由佳子の友達が出産をすることに関しても、本線である事件についても、消化不良で終わってしまった気がします。

女性としては、興味深い内容であるだけに、もう少し深く掘り下げた小説であってほしかったなと思いました。
産婦人科医、不妊治療中の方、私と同じように初産がまだである30代後半以上の方、それぞれが違った印象を持ってしまうのではないでしょうか。

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